日本では昔から造られている調味料には、麹を使った発酵食品が多くあります。
麹は蒸した米・麦・大豆などの穀物に麹菌を加えて発酵させたものです。
お味噌は麹を使って作りますが、米味噌なら米から作った「米麹」、麦味噌なら大麦や裸麦で作った「麦麹」、豆味噌なら大豆で作った「豆麹」を使います。
その麹と塩を主な原料である蒸した大豆(煮た大豆)を潰したものを加えて発酵、熟成させて出来上がり。
醤油は蒸した大豆と砕いて炒った小麦を混ぜ合わせたものに麹菌を加えて「醤油麹」を作り、塩水を加えて発酵、熟成させ、最後に絞って出来上がります。
もちろん日本酒にも麹は欠かせません。
蒸した米をほぐして広げ、適温になったところで麹菌をふりかけ「米麹」をつくります。
この米麹に蒸米、水、酵母を加えてもろみを作り、アルコール発酵させたあと絞って日本酒が出来上がります。
酒造りでは「一に麹、二にもと、三に醪(もろみ)」といわれるように、麹造りはとても重要です。
特に麹造りで大変なのが、相手が生きものだということ。
麹菌は、日中はもちろん深夜だろうが早朝だろうが、活動を続けます。
そのため酒を造る蔵人たちは蔵に泊まりこみ、夜中に数時間おきに麹の様子を見回り、良い麹ができるように最新の注意を払っています。
麹造りは大変ですが、おいしいお酒を造るためにはいい麹が欠かせません。
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